近江國の酒造りと日本酒の起源

日本酒の起源には諸説あるが、構成する一番の原料『米』に焦点をあてると、稲作が大陸から日本に伝わった約2000年前の縄文後期から弥生前期に酒造りの歴史が誕生したのではないかと推察され、当時大陸との交流が盛んであった西日本にルーツを持つ地域が発祥の地ではないか、と考えに至る。古事記や日本書紀の礎になったとも言われる文献『ホツマツタエ』のもっとも古い写本が滋賀県高島市に残されており、文中に『雀が竹に籾を入れているのを見て神様が酒を造った』と、日本酒造りの起源と思われる記述があることにインスピレーションを得た市内の酒蔵・・・川島酒造では日本酒の古い呼び方のひとつ『ササケ』と銘打った純米酒を地元産の酒米で醸している。川島酒造には他にも素晴らしい滋賀の地酒を醸造しているので是非味わってもらいたい。日本酒の起源は滋賀県?近江から?と古代のロマンに夢は広がる。

                        滋賀県酒造組合 事務局長 澤 友二